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教員メッセージ

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高エネルギーの光を駆使し宇宙の最深部や人体内部を探る

波長の短い電磁波であるX線やガンマ線は、人の目では見えません。その一方で、可視光の1000倍から100万倍もの高いエネルギーを持ち、遠く離れた宇宙の現象を観察したり、あるいは物質を透過しやすい性質を利用して人体内部を診たりするのに役立ちます。レントゲン写真や放射線診断(CTやPET)は、日常生活でX 線・ガンマ線が活用されている例です。私たちの研究室では、ガンマ線検出装置の開発を軸として、この技術を宇宙における放射線検出や医療用のガン診断装置に応用する開発研究を手がけています。
宇宙から医療・産業まで幅広いテーマを扱うこの研究室では、配属から間もない学部生がユニークな発想や着眼点で研究成果を上げ、学会発表や論文執筆へと発展することもあります。今まで誰も試さなかった方法が突破口になることも多く、経験年数が浅くともアイデア次第で活躍の場を広げていけることは、この分野の魅力と言えるでしょう。だからこそ専門分野以外にもアンテナを張り巡らせ、視野を広く持つことが重要になります。先進理工学部を含めた早稲田の理工系学部の特長として私が第一に挙げたいのが、実験科目の充実度です。全員が履修する理工学基礎実験に加え、各学科に専門実験科目が設置され、水準の高さは他に類を見ません。実験技術を基礎から身につけた上で、研究室での高度な研究に臨むことができます。この恵まれた環境で学ぶ上で、みなさんにはぜひ自分の夢を持ってほしいと思います。最初は突拍子のない夢でも、努力を続けるうちに、乗り越えられる目標へと変わっていくはずです。研究の新たな1ページを自分が開くという熱い気持ちを持ったみなさんをお待ちしています。

Profile
片岡 淳 Kataoka Jun
先進理工学部 応用物理学科 教授

東京大学理学部卒業、同大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。
東京工業大学大学院理工学研究科助教、本学理工学術院准教授などを経て、2014年より現職。JAXA宇宙機応用工学研究系客員教授も歴任。
専門は放射線応用物理学。

※掲載情報は2023年度内の取材当時のものです。

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