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教員メッセージ

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“Cultural Translation” を日常的に体験できる環境も魅力

ブラジル出身の私が日本に興味を持ったきっかけは、哲学を専攻していた大学時代、留学先のドイツで日本人留学生たちと交流を持ったことです。京都学派をはじめとする日本の近代思想史に関心が高まり、修士課程を終えて日本へ留学。当時から、哲学的な観点に立ってさまざまな分野の事象を考えたいという探究心があり、研究者となった現在も哲学を軸として、比較文学やアート、政治思想など幅広いテーマで研究しています。
担当する科目の一つ“Translation Studies” では、文化的背景の異なる他者とのコミュニケーションで生じるCultural Translation(文化の翻訳)に着目し、論文を読みディスカッションを重ねながら理解を深めます。多様な文化的背景をもつ学生が集まる国際教養学部では、英語と日本語など複数の言語を操る学生が大多数です。そういった場では、異なる言語を話す人々が一つのコミュニケーションの場を形成する「多言語コミュニケーション」が行われています。学生同士の会話を見ていると、1人の発話の中で複数の言語が織り交ぜて使われることがあり、まさにCultural Translation が日々繰り広げられています。言語の区分や文化の翻訳とは何なのか、自身の経験や課題に結び付けながら議論を深める面白さを体感できるでしょう。
これまで各国の大学で学び、教えてきた私から見ても、国際教養学部の国際性は際立っており、キャンパスにいながら文化的に豊かな経験を積める環境です。この恵まれた環境に身を置き、リベラルアーツの幅広い学びを通して、広くコミュニティや社会へと視野を広げてください。問題を多角的に見る力を養いながら、自らの世界観や将来像についても考えを深めてほしいと思います。

Profile
エルバー ペドロ ラベロ ERBER,Pedro Rabelo
国際教養学部 教授

ブラジル リオデジャネイロ連邦大学卒業、リオデジャネイロ・カトリック大学大学院修士課程修了、米国コーネル大学大学院博士課程修了。博士(日本文学)。米国ラトガース大学助教、コーネル大学准教授を経て、2019年より現職。
専門は哲学を軸とした、比較文学、美術史、政治思想など。

※掲載情報は2022年度内の取材当時のものです。

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