【先輩たちのキャリア選択】 清水 正太郎さん(法学部卒)
世界の海運市場に最大の影響力を持つ中国 将来は中華圏を舞台に大きな成果を出してみたい函館から上京して入寮した学生寮には中国人留学生も多く、生活を共にしていくうちに自然と中国に対する関心が強くなりました。そこで、3年次から1年間、早稲田の協定校である北京大学に留学して本格的に中国とは何かを学びました。現地には早稲田の卒業生が集まる「北京稲門会」があり、留学生も快く受け入れてくれました。東京にいたら会えないような多彩な業界のリーダーたちと交流を図ることができ、毎回足を運びました。海外で働きたいと思うようになったのは、そこで出会った先輩方から刺激を受けたからです。中でも、商社で働いている方のアグレッシブな活躍ぶりに惹かれたことが、私が商社を志望するようになったきっかけです。
船舶海洋部への配属は自ら志願したものです。理由は、船舶取引は中国に大きなマーケットがあり、北京で身につけた中国語と学部の海商法ゼミで学んだ知識を活かせると思ったからです。一般的に中国客先に対して、直接日本の造船所が新造船契約を結ぶことはありません。造船所にはすでに契約済みの他案件が並んでおり、契約しても新造船に取りかかるのは通常3年後、船が完成するまでにはさらに時間がかかります。その間、中国経済の状況により、取引先の経営が悪くなる危険性もあります。それでも我々がリスクを背負って契約することにより、造船所は安心して高品質の船を造ることができます。その一翼を担えていることに喜びを感じ、取引額の大きな案件を扱うことに手応えを覚えます。中国全土には無数の客先が存在しており、私は大きな使命を感じています。将来は船舶取引の中心地の一つである上海に駐在し、より多くの客先との成約を積み上げ、大きな成果を出してみたい。そして、帰国した暁には「中国の案件なら清水に」と言われる地位を船舶業界で構築したいですね。