【先輩たちのキャリア選択】佐々木 正志さん(人間科学部卒)
地元住民との厚い信頼関係をベースに本気で取り組む大山町の地域おこし鳥取県大山町にⅠターンしたきっかけは、都市から地方への移住・交流を推進する国の制度「地域おこし協力隊」の募集広告をウェブで目にしたことです。「0 から1 を作り出す」という募集内容に直感的に魅力を感じ、早速、米子行きの飛行機に飛び乗りました。はじめて訪れた際に、大山の自然、人に一目惚れし、すぐに移住を決意しました。
地域おこし協力隊として赴任してからは、大山の魅力をありのままに伝えるべく、地域住民の方にお話も聞きながら、大山町の観光を盛り上げる地域に根差したツアーを企画。旅行業務取扱主任者の資格も取得して、ツアーガイドやイベントのサポートも行いました。 その後、大山という場所で、自分だからこそできることを目指して、地域おこし協力隊を一年で卒業し、独立しました。現在は、それまでの経験を活かして、暮らしに触れる観光の形として三つの事業( 暮らし体験・観光ツアー・野菜通販)を軸に活動しています。また、地域おこし協力隊を辞めても大山に残り、活動を続ける姿勢に共感し、協力してくれる住民の方々も増えてきました。
農山村部では暮らしと仕事が密接につながっており、地域住民との信頼関係が大切です。もともと人と接することが好きでしたが、学生時代に人と環境の関わりについて探究し心理学を深く学んだこと、東日本大震災の被災地でのボランティア活動などが現在の仕事に活きていると実感しています。早稲田にはさまざまな目標を持った学生が集まり、それに向かって活動しています。皆が頑張っていると思えば、自分も100%力を発揮できる―。そう思える仲間との出会いは社会に出てからもかけがえのない財産となります。皆さんが入学したら、人間関係を何よりも大切にして学生生活を送ってほしいと思っています。