【先輩たちのキャリア選択】 井沢 祐介さん(創造理工学部卒)
自分の専門性を生かして誰かの役に立つ それが学生時代からの変わらぬテーマ数学が好きで、将来は経営コンサルタントになりたいという思いに応えてくれたのが、創造理工学部の経営システム工学科でした。情報数理応用研究の後藤正幸教授の研究室でデータ解析を学び、インターネット通販の購買意欲を向上させるシステム作りを研究。自分が購入する商品から他者の類似の選択商品も把握できるシステムは、当時としては画期的なものでした。大学院生の時はタイや中国での国際会議で発表を行い、修士論文が経営情報学会誌に採録されるなど、「自分の研究を公の場に残したい」という思いも達成できました。学会発表や論文執筆を英語で行う際には、ライティング・センターのアカデミックライティングの個別指導や研究室の留学生との日常的な交流が役立ちました。
学生時代に研究の楽しさを知ったことで、社会人になっても専門性を生かした仕事がしたいと思い、それをかなえてくれそうな野村総合研究所に就職しました。現在は、資産運用会社向けシステムのメンテナンスに携わっていますが、常に学び続けることと、それによって得た新しい知識やスキルを相手に分かりやすく伝えることを心がけています。システム開発は一人で行うわけではありません。チームのメンバーや他の関係部門、クライアントなどとのコミュニケーションが大切であり、早稲田でのさまざまな人との交流やアルバイトでの接客経験が活きていると感じます。
一つの分野を究めることで、誰かの役に立つことが私の学生時代からのテーマであり、あえて困難なものに挑戦して、問題解決できた時に喜びを感じるのは今も同じです。将来の夢は、業界の標準となるようなシステムを開発すること。自分の作ったシステムで世界の人に喜んでもらえるようになれば、それほど嬉しいことはないですね。