研究成果から得られる社会的意義がやりがいに文理の壁を越えて心理学研究を盛り立てていきたい
高校時代に心理学に興味を持ち、心理学のさまざまな分野を広く学ぶことができる早稲田大学を選びました。学部4年次にアメリカの学会に参加したことで「専攻分野である認知神経心理学についてもっと学びたい」という思いを強め、修士課程へは迷わず進学。しかし、博士課程についてはとても悩みました。そんなとき、修士論文のテーマで研究発表を行った研究会で、若手奨励賞とベストプレゼンテーション賞という2つの賞をいただくことができました。受賞を通し、多くの先生方から背中を押していただいたことで、研究を続ける決心がつきました。現在は、ヒトの運動学習メカニズムを研究しています。健常若年者、健常高齢者、脳損傷患者の行動データ、健常若年者の脳活動を計測して、運動学習時の神経基盤の変化を明らかにすることが目的です。この研究を通し、脳損傷による運動障害や高次脳機能障害を抱えた患者さんがより良い生活を送るためのアプローチを提案することができる点に、社会的意義とやりがいを感じています。本学大学院の良さは、何と言っても研究活動に打ち込むための環境が整っていることです。論文や書籍などの学術情報へのアクセスの良さは、国内の大学でもトップレベルではないでしょうか。奨学金や研究奨励金も充実しているので、私自身、これらを利用して、毎年海外で開催される国際学会で研究発表を行っています。日本の心理学研究がより活発になっていくよう、私にできることをしていきたいと思っています。