早稲田の基幹理工学部は、1年間理系の基礎を学んでから学科を選ぶことができます。また主専攻の学科の他に、もう一つ別の分野を履修できる副専攻制度があり、高校時代から数学や物理が好きだったものの、大学の専門分野で何を学んだら良いか決めかねていた私には、やりたいことを絞る時間や選択肢が多い点が魅力でした。基礎分野の学びを進めるうち、幼い頃から宇宙に興味があり、ホーキング博士の本などを読んでいたことから、宇宙論を扱っている米田元先生の研究室に惹かれ、数学科を専攻することに。そして副専攻は、飛行機好きだったことから機械科学・航空宇宙学科を選択。理学と工学という別分野を同時に学んだことで、視野も広がりました。米田研究室は、宇宙論という壮大なテーマのもと、理論や数値解析など、一人一人がさまざまな方向からアプローチし、宇宙の構造の解明に挑むという刺激的でロマンを感じるものでした。私は、自動制御プログラムを用い、ブラックホールなど宇宙現象に関連した数値シミュレーションを行うことを専門とし、大学院で研究を深めていく道を選びました。高校生の皆さんには、ぜひ興味のあるものを掘り下げてほしいです。そこから自分が学びたいことが、きっと見えてくるのではないかと思います。

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