
触媒の力で、自動車や船舶、農業からの有害物質を減らしたい
Profile
- 鵜飼 千尋Ukai Chihiro
- 愛知県立一宮高校出身
先進理工学部 応用化学科 4年
農機具販売業だった祖父母の影響で農業に興味を持ち、得意だった化学を農業に活かしたいと考え応用化学科を選びました。化学でものづくりをする大学の中でも、日本各地や世界から学生が集まる早稲田は多様な出会いが期待できる点が魅力で、私もシドニーへ短期留学するなど視野が広がったと思います。
現在研究テーマにしている触媒化学を知ったのは1年次の化学系の授業です。ものづくりに必要な化学反応では膨大な熱エネルギーが使われ、廃棄物などの環境負荷も問題となっていますが、担当の関根泰先生から「触媒で化学反応を管理すれば課題解決に役立つ」と聞き、興味を持ちました。
現在は関根研究室に所属し、触媒を使って自動車や船舶から排出されるNOX(窒素酸化物)を低減する方法を研究しています。結果が分かっている実験とは違い、結果が見えないテーマを手探りで追究する日々は楽しさを感じます。先日は石油学会に参加し、自動車由来のNOXを低減させる研究の成果を発表。第一線の研究者との質疑応答から、次の研究につながるヒントも得られ、非常に有意義な経験でした。今後は修士に進み、排出ガスだけでなく農業由来のN2O(亜酸化窒素)を低温で低減するため、触媒材料開発やメカニズム解明を通して、実用化への道筋をつけたいと考えています。
タイムスケジュール
[ 3年次 ]
- 7:30
起床・朝食
- 8:30
登校
- 9:00
『細胞生物学B』(オンデマンド)
- 10:40
『触媒化学』
- 12:10
友人と昼食
- 13:00
『応用化学総論』
- 14:45
『応用化学総論』
- 16:15
実験レポート作成
- 17:00
(移動)
- 17:30
アルバイト
- 23:00
帰宅・夕食
- 1:00
就寝
- 『細胞生物学B』(オンデマンド)
高校時代に生物が好きだったので、自分の知識を広げるために履修。最先端の話題を分かりやすく説明してもらえ、楽しく学べました。
- 『触媒化学』
毎回のレポート提出に加え、テストは思考力や想像力を要する内容で、研究する姿勢を養う意図があるのかも。私にとっては研究室選びの一押しになりました。
- 『応用化学総論』
全15回で毎回先生が変わり、応用化学科での研究内容が分かるリレー式の授業。興味に合った研究室を選ぶ参考になると思います。
※掲載情報は2022年度内の取材当時のものです。
キャンパスライフ一覧に戻る