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ゼミ紹介

Seminar

ICTを活用し、教育と社会を複合的にみる「楠元ゼミ」

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本ゼミは、複合文化学科の特徴である多面的なものの見方の上に、情報学とその周辺の学問領域の知識と技術を用いて、教育と社会を研究するゼミです。

研究室DATA

楠元 範明 教授(教育学部 複合文化学科)
複合文化学演習I, II, III, IV
所在地:早稲田キャンパス 14号館 + online

 

Work

「こんなこともあろうかと」を身につけるゼミ

 複合文化学科では多面的なものの見方を重要視しています。そのためいわゆる文系、理系の枠にこだわらず広く主体的に学んでいけるよう柔軟なカリキュラムとなっています。たとえば英語以外の外国語に関して、他大学の外国語学科並のレベルまで学ぶことも可能となっています。これは英語以外で記述されている文献から情報を得るのに大変役に立ちます。

 最近、全大学全学部でデータサイエンス教育を検討という話題がニュースを賑わせていましたが、複合文化学科では「このような時代が来るに違いないと」2007年の学科設立時から統計ツールRを用いた「ツールとしての統計」という授業を1年生の必修科目としています。より深く学びたい場合はグローバルエデュケーションセンター(GEC)に設置されているデータ科学領域の科目を履修し卒業に必要な単位の一部として組み入れることもできるようになっています。

 また本学科の(選択)必修科目として情報系の科目を設置しています。この科目群は他学科の学生が高等学校教科「情報」の教育職員免許取得に必要な「教科としての科目」としても使われています。さらにGECの情報系の科目を組み合わせてより深く学んでいくことも出来るようになっています。本ゼミでは情報系を中心に扱いますので、先にこれらの科目を履修してもらった上で、みなさんの興味関心、将来計画(就職先の企業の業務内容を含む)をできるだけ重視して、ゼミと平行しながら卒業論文に取り組んでいただき、4年間の学部生活の総仕上げをしてもらうことになります。

 もちろんその時々のトピックというのも重要なのですが、本ゼミでは一歩先を見据えて研究を進めてもらっています。たとえば2011年の東日本大震災の前に、災害時の情報伝達に関して考察していたり、今回の新型コロナウイスの流行よりずっと前に、感染症の蔓延時の教育の継続を目的とした遠隔教育についてテーマとして扱ってきました。事前に考える、備えておく習慣をつけ、対応する手法を身につけておけば、「こんなこともあろうかと」と対応できるほか、たとえ想定外の事態に直面しても諦めず前に向かって進んでいくことができるだろうと考えるからです。

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2007年の複合文化学科設立当時に複合文化学科の必修授業やゼミ使っていたオンデマンド教材(コンテンツ)収録環境です。

学生から見たゼミ紹介

 5G、ロボティクス、AIなど技術の進歩と、それに伴う社会の変化が激しい現代、テクノロジーについて学ぶことは非常に重要であると私は考えます。楠元ゼミなら、自分の研究や他のゼミ生の発表を通して、テクノロジーと社会にについて知識を深めることができるでしょう。もちろん、ここで得た知識は、就職活動においても大変有用であり、未来を見据えた企業選びや、特に通信・IT系の企業では志望動機の作成にも役立てることができます。私も実際に「5G」についての研究で得た知見を活かし、通信系の企業への就職を決めました。
受験生のみなさんも、複合文化学科に入学したらぜひ楠元ゼミへ!(4年・押口さん)

 オンラインでのゼミ実施について、去年と比較して授業全体の質が向上したと言えるでしょう。具体例をいくつか挙げていきます。はじめに、移動時間がなくなったことで、就職活動があってもフレキシブルに授業に臨めるようになりました。その結果、発表の準備にかけられる時間が増え、クオリティの向上に繋がりました。
次に、本ゼミでは、オンライン授業において顔出しの義務がないことで、発言しやすくなりました。これにより、変に忖度することなく核心をついた発言が多くなるなど、議論がより活発になったと言えます。さらに、オンライン授業システムの画面共有機能により、従来先生が口頭で行っていた補足説明にインターネット上の記事や文献が提示されるようになり、理解がより深まったことも大きいでしょう。特に、「情報通信技術とメディア」をテーマとする楠元ゼミでは、最新技術や、それについての記事や文献が参考となる場合が多く、この機能は大いに役立っています。
ですが、一方で、ゼミ生同士の交流が減ってしまったことなど、もちろんデメリットがあることも事実です。それに対しては現在、オンライン交流会を企画するなどさまざまな対策を講じています。(4年・印口臨人さん)

 オンラインゼミでは、すぐに画面共有を通して資料を見せあうことができ、また登下校に使っていた時間を自由に使えるようになっています。そのためなのか、先生に「例年より発表の質が高い」と評価してもらっています!本ゼミについて具体的に知ってもらうために、実際に私たちが取り組んでいるテーマを以下に記載します。
・X-Techの発展と社会への影響:既存の産業にIT技術を組み込んだ新しい産業のカタチ
・ディープラーニングが社会にもたらす影響 ―実際のビジネスでの活用例から考察する
・現在世界各地で進んでいるキャッシュレス社会について中国・スウェーデンにおけるケースを踏まえた、日本のキャッシュレス分野における現状の考察
・映画や映像技術における進歩やその技術、VR技術やその他映像技術が用いられている職業やその技術の今後の用いられ方
・「フェイクニュース」や「ミスリードを含むニュース」をファクトチェックする方法と教育への導入の考察
・農業、建設、物流など、今後ドローンの活躍が期待される分野でのドローンの利用方法について。特に、その中でも大規模災害が起こった時のドローンの復旧プロセスごと利用方法についての考察
・国内外のスマートシティの実例をあげ、それを踏まえ日本のスマートシティの現状の課題とこれからの展望を考察
・画像認識技術の活用の現状、課題を考察し、画像認識技術が今後どのような影響を将来の社会において与えうるのか考えた。
・プログラミング教育が必修化されたが、その背景を踏まえた上で将来的な需要の詳細と今後出てくると予想される問題についての考察
・ブロックチェーン技術の進歩により情報の共有、安全性をより高度にしていくことで今後の社会でどんな影響があるのかについて考察した。また、その技術は航空機産業へも進出している。
・コロナ禍における日本の観光業界の分析と、アフターコロナ(ないしはWith コロナ)における観光政策の紹介(3年・浅岡遥さん)

Message

先輩からのメッセージ

3年・浅岡遥さん
3年・浅岡遥さん
本ゼミは非常に能動的なゼミです。自分の興味・関心のあるIT技術やその使われ方などについて一人ずつが発表していくという形式をとっています。そのため、何について発表するかを探すプロセスを経て、効率的に情報収集を行う力や幅広い知識を身に付けることができます。また、他のゼミ生の発表もとても興味深く、IT業界の知識につながります。得られるものがありまくりなのでおすすめです!!!!

先輩からのメッセージ

3年・岩崎真さん
3年・岩崎真さん
早稲田大学は学生数がかなり多く、いろいろな場所から集まった多種多様な人がいるのでさまざまな考え方や文化に触れられ、とても刺激を受けます。自分の興味にとことん突き進める非常に良い環境が整っています。
勉強面でもそれは同じで、他学部の授業も受けられる環境が整っています。幅広い分野で自分が興味を持ったことをどんどん勉強できるので、私自身もプログラミングやデータ化学を履修しました。現在はそこで得た知識をさらに生かすためICTやAIについて楠元ゼミで勉強しています。
このように早稲田大学では、環境を自ら選択して利用し、自分を成長させていけます。皆さんとこの早稲田大学でともに学べる日を楽しみにしています。

先輩からのメッセージ

3年・川﨑潤さん
3年・川﨑潤さん
情報分野という比較的広いトピックの中で、学生が各々の興味関心に基づいたテーマに対して考察を行います。個人が主体性を持ってそれぞれの分野に対する知識を深められ、学生同士でもさまざまな情報分野における知識を共有できたため、とても有意義なゼミナールとなりました。

先輩からのメッセージ

3年・橋詰泰樹さん
3年・橋詰泰樹さん
早稲田大学は「自由」です。学部学科関係なく、自分が興味を持った分野を勉強できます。この楠元ゼミでは、ICTやAI等の情報技術やそれに関連した社会・教育について深く学ぶことができますが、所属は「教育学部」です。もしあなたが「ICT、AI、IoT」などのワードを聞いて興味がわくようなら、楠元ゼミはおすすめです。現在は新型コロナウイルスの影響もあり、受験生の皆さんは何かと大変な状況かと思われますが、是非合格を勝ち取って早稲田大学で共に学びましょう。

先輩からのメッセージ

4年・長谷川桃さん
4年・長谷川桃さん
早稲田大学は、学びたいことややりたいことに、なんでも挑戦できます。挑戦したいことがまだわからなくても、大学生活を送っているうちにおのずと見えてくる、そんな環境です。
私は大学で外国語や心理学や政治学…などをお幅広く学ぶ中で、今所属しているゼミのテーマであるICTや情報化社会論に興味を持ちました。興味があることについて、さまざまな面から研究できるのはとても楽しいです。勉強に行き詰まった時、憧れの大学生活を想像してモチベーションを上げてみてください! 皆さんの頑張りが実ることを祈っています。
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