「知力・経験・情熱」を2年間でがっちり伸ばす! 海外での活動も多い金融・ビジネスの広田ゼミ
人も企業も社会もグローバル化している今、世界のビジネスがどのように行われているのかを、特に金融(ファイナンス)の面から学びます。理論分析、実証分析の方法を学び、実在する問題を分析して答えを見つけ出していきます。また、日本語・英語のどちらでもプレゼンテーションやディスカッションができるように鍛えられるのもこのゼミの特長です。
Work
海外の学生と英語でプレゼン! ディスカッション!
「就職に強いゼミはここだ!」・・・ビジネス誌の特集記事で名前が挙がったこともある、広田教授のゼミ。世界のビジネスがどのように行われているのかを、とくに金融(ファイナンス)の面から学びます。「10年後のグローバルリーダー」を目標とし、経済、金融、ビジネスの勉強をきっちり、しっかりやっていく。――日本語と英語の両方で!
「今のリーダーに必要な3つの要素は『知力・経験・情熱』です。ゼミの2年間で、みなさんにはこの3要素を大いに伸ばしてもらいたいですね」(広田先生)。文章を読み、書き、プレゼンテーションを行い、ディスカッションする能力を鍛え、さあ、他大学と合同で行う「インターゼミ」や海外の学生とのディスカッションに挑戦しましょう!
そう、広田ゼミの名物はインターゼミと海外の大学への遠征なのです。身に着けた知識と技術を携えて、日本語で、英語で、熱く意見を交換して学びを発展させます。それにしても日本語だけならともかく、あるいは英語でも発表だけならともかくディスカッションというのは大変。もともと英語が得意な学生さんが多いのでしょうか? 「いや、決して得意ではないですね」「私もすごい苦手でした(笑)」と幹事長の中川和也さん、副幹事長の榎本珠里さんは口をそろえます。班に一人ぐらいは英語の得意な人がいるので、フォローしてもらいながら進めるのだそうですが、人任せにできるわけでは決してなく、それぞれが相当な努力をしたことが見受けられます。
前回の香港遠征では、広田ゼミのメンバーがプレゼンテーションを英語で行って、向こうの学生から質問をもらって英語で答えるという討論会が実施されました。言葉は完璧でなくても、同じテーマを扱っている学生同士だけに香港の学生さんとの意思の疎通はなんとかなりましたよ、と何気ない感じで振り返る様子それ自体が、「困難な課題を努力で乗り越えた」ことによる成長を物語っているようでした。
広田先生は「大学生としての知性と思考力を鍛えてもらいたい」と語ります。「頭が鍛えられるとすごく成長するんです。学生には知力、体力が必要で、早大生は体力があると感じます。体力があるから、情熱をもってとことんがんばれる。このゼミは苦労が多いですけど、苦労が多いので結束するし、卒業してもみんなゼミに愛着を持ってくれていますよ」。
海外の大学でのディスカッション。「相手校側も商学系の学生なので、自分たちの予想を上回る厳しい質問が来たり」とエキサイティングな討論になりました。
2016年秋は香港科技大学に遠征。「海外合宿に行くこと」がゼミを選んだ理由の一つでもあったという榎本さん。将来は世界を相手にしたビジネスをと考えているそうです。
グループで力を合わせた研究の成果を論文にして発表
他大学や海外での活動のほかに、ゼミの柱となっているのが「早稲田商学 学生懸賞論文」への応募です。これは商学部の学部生・大学院生を対象に募集される論文の審査会で、個人やグループで自分たちの自由な研究内容を執筆して発表する場です。広田ゼミでは3年生が取り組み、さらに毎年入賞者を出しているそうで、期待にこたえねばとプレッシャーもかかります。
論文のテーマは、ゼミのメンバーの関心をもとに決定します。そこから、発表に向けてやるべきことや分担を話しながら作業を進めていきます。「論文を作成するうえで、このテーマがどんな意味合いを持つのか。社会に対してどんな影響を与えられるのかまず全員で話し合い、最終的なゴールとしてこんな論文にできるといいなっていうのを考えます」(中川さん)。そのうえで、こんなデータが必要だ、この部分の理論をしっかりと煮詰めなきゃいけない、ここを分析しないと、とみんなで考えて準備を進め、半年近くかけて形にしていくのだそうです。
中川さんのグループは、社外取締役が株主と株主以外のステークホルダーに与える影響に関する実証分析の論文、榎本さんのグループは各国の文化の違いがCSR活動(企業の社会的責任に基づく活動)に与える影響について論文を作成したとのこと。受賞の発表はまだですが、いい結果となりますように!
ゼミ内、国内、そして世界の学生とともに学びながら、10年後に、日本であるいは世界で、グローバルな社会を引っ張る人材になることを目指す広田ゼミ。実際、ゼミの先輩たちは世界の名立たる企業で活躍しています。毎年行われるOB・OG会では歴代の卒業生が集まり、在学生と卒業生が企業・就職について、人生について語り合うことができるのです。これにより、グローバルなビジネス、社会についての生きた知識が学生にもたらされ、世界に貢献していく、自分がリーダーとなっていくという意識が育っていくのでしょう。
英語でプレゼンやディスカッション、と思うとひるんでしまう人もいるかもしれませんが、「国内市場だけでは限界があるので、どの企業も海外を向いていきます。そうなると、いつかは英語を克服しなきゃいけないので、だったら時間のある学生のうちに触れておきたいと思った」と中川さんが言うように学生時代は踏ん張りどころ。世界を動かすのは自分だ、その自覚を持って大きなチャレンジができるゼミで大きく成長しましょう!
論文も英語で! 「英語の教科書を読み、それについてのレポートを英語で書き、発表を英語で行う」を1回やると慣れてきて、次もできるという自信が生まれるそうです。
「学生は宝! 愛している!」と断言してはばからない、熱い広田先生(右)。井上ゼミとの合同ゼミ(左は井上達彦先生)にて。