蓄積された個人データを分析し課題解決や制度の適正化に役立てる

経済学の応用分野であるミクロ計量経済学では、さまざまな仮説を検証するため、計量経済モデルを用いて個人データを分析します。
現実の社会事象や人間行動をデータから解き明かしていく研究領域で、経営やマーケティング、会計などの商学分野にも深く関わります。
経済学の知識や手法が実社会の問題解決にどのように応用されるのか、ケーススタディを通して理解
を深められることも商学部ならではの学びの特色です。
私は主に日本の医療・介護サービスについて、ミクロ計量経済学の実証的手法で研究しています。
医療機関のレセプト(診療報酬明細書)をはじめとする各種データを分析することで、医療・介護サービスの利用における人々の行動パターンが見えてきます。
その結果をもとに、制度が適正かつ効果的に実施されているかを検証し、政策への提案を行うことを目指しています。
例えばコロナ禍では、高齢者が病院の受診を控える状況が続きましたが、傾向が最も顕著だったのは歯科であることがデータ分析で分かりました。
高齢者にとって口内の健康は、体の健康や認知機能にも関わります。
コロナ禍での受診控えが今後の数年間でどのような影響となって表れるのか、引き続き調査を行う予定です。
日本は世界で最も高齢化が進んだ国です。
日本の医療・介護サービスについてのエビデンスに基づく研究成果は、高齢化に直面するほかの国々にとっても有益なものとなるでしょう。
商学部では6つの専門トラックのそれぞれに英語ゼミが設置されています。
私のゼミもその1つで、英語でのコミュニケーション能力と専門分野の知識のどちらも磨
くことができます。
日常的に豊かな国際経験を積める早稲田の環境を、最大限に利用してください。